駅伝のテレビ解説に挑戦して見えた次の目標とは ブログ | 加納由理オフィシャルサイト

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パンダブログ

2016年11月7日

駅伝のテレビ解説に挑戦して見えた次の目標とは

全日本大学女子駅伝のテレビ解説に初挑戦してきました。

10月30日(日)に宮城県で行われた〜杜の都駅伝〜第34回全日本大学女子駅伝のテレビ解説をしてきました。

今回、私の母校である立命館大学の6連覇がかかる注目の駅伝。その立命館を率いる十倉コーチの第1期生が私・加納由理なのです。

そのため、日テレさんが私にお声がけをいただき、第一中継車で解説するという大役をいただきました。

スタジオの解説は、去年中継車で解説をされていた高橋尚子さん。実際に中継車に乗って解説をするということは初めての経験で緊張もあり、いろいろな学びがありました。

また普段、当たり前にみているテレビ解説も様々な打ち合わせや準備を重ねて出来上がっています。私もいろいろと話す練習をしましたが、実際に中継車に載るとまた雰囲気はテレビと全然違うものでした。

今回は、テレビ解説の初挑戦の裏側をお伝えしたいと思います。

初の駅伝解説へ向けての準備

まず、今回の見所は「母校・立命館の6連覇がどうなるか?」ということ点が一番の見所だと伺っていました。

そのため、一番はじめの準備は皆さんが知りたい「立命館大学がなぜ強いのか?」ということをまとめることから始めました。

なぜ、立命館が強いのか?

その裏には私を指導して下さったコーチでもある十倉さんの存在があります。その十倉さんのお話を伺うために、私は大会の1週間前に、滋賀県南草津にある立命館のびわこ・くさつキャンパスを取材しにいきました。

実際に見てみると、私の学生時代と比べて雰囲気も選手の表情も引き締まっていて「さすが駅伝日本一になるだけの学校になったな。」「日本一になるチームはこうなんだ。」と言う印象があります。

さて、立命館をここまで強いチームにした十倉コーチの指導方法は、

・走力に関係なく、競技に真剣に取り組む選手に対してはとことん向き合う。
・目標達成が出来る答えを出すのではなく、自分で考えさせる方向へ向かわせること。
・自主性主体であること。 「どうしたいのか?」「どうなりたいのか?」を選手自ら考えさせる。

という特徴があります。

さらに選手同士で出た意見に対しても、コーチが「ん〜」と思うことでも、あえて突っ込まないなどその指導法は私の学生時代から変わっていません。

「考えさせるトレーニング」が十倉コーチの特徴であり、選手の主体性を引き出すことが、立命館の強さにつながっています。

現役時代、記者泣かせといわれた加納由理

今回、解説ですので喋るトレーニングもしなければなりませんでした。

私は現役時代から記者からの質問に対して、まともに答えられない「記者泣かせの加納由理」と言われていました。

選手として注目されるようになってくると、素直に自分を出せずメディア受けする答えができず、いつしかそう呼ばれるようになりました。

ですので、以前は自分が話している映像をみるのがすごく嫌でした。 しかし、現役を引退し、人前で話す機会が多くなってからは、話すことへの抵抗も少しづつ減っていき、他の人が話している表情、声にも意識できるようになってきました。

今回の全日本大学女子駅伝のお話をいただいてからも、できる最大限のことに取り組もうと、オフィスでビデオをまわして、自分の姿を撮影して何度も繰り返しトレーニングをしました。

「自分が話してない時は、表情が固くなっている。」 「喋り出しの声が出ていない。」など、ビデオを観て、振り返り修正していきました。

正直、自分の映像を観るのはすごく恥ずかしいのですが、それを見るのもこれから自分が成長していくためのトレーニングなのです。

その他にも、去年の中継を見て分析をしたり、注目のチームの情報を調べたりなど、考えられることはひとつひとつ準備をしました。

実際自分がやってみて

大会前に立命館大学に行って、選手の練習風景・表情をみたり、駅伝中継の関係者から選手情報をいただいたり、昨年の駅伝の映像で選手の走りを見ながら、 「ここなら自分はこんなコメントをする」など、 解説のイメージは出来ていました。

しかし、前日の取材陣からも、今年のレースは混戦になると予想。

実際にレースが始まり、1区から先頭、そして上位が目まぐるしく変わるという混戦。

実際中継車に乗って、目の前に起きていることをとっさに言葉が出てこない。予想と違う展開、焦る自分に「落ち着け!」と言い聞かせながら、解説を進めました。

私は、今回の駅伝解説で視聴者の方に駅伝に興味を持ってもらいたい、 そのためには、「自分は雰囲気のいい、楽しい解説をしないと!」という意気込みでした。

しかし実際に、解説をやってみての感想を一言で表すと、予想を遥かに超えて難しかったです。

ただ、ものすごい経験でした。これまで私は、選手でしたので自分の走りを解説してもらう立場。それが、2年半前に競技を引退し、今回は逆に選手の走りを自分の言葉で表現する立場になりました。

今回やってみて、競技者としても私の先輩であり、解説者である、 「増田明美さん」「有森裕子さん」「高橋尚子さん」はそれぞれの個性を活かして、目の前で行われているレースを自分の言葉で表現し、独自の解説でレースを更に盛り上げています。

私は今回が初めてだったのですが、解説者の先輩方の凄さを感じ、そして、そこに行くまでに相当な努力が必要だと感じました。

終わってから新幹線に乗り込んだあと、「あの場面ではこんな表現をすれば良かったな。」 など、実況の振り返りが頭の中から離れませんでした。

そして、今回やってみて、改めて自分の昔のことを思い出しました。 それは中・高時代の私はまだ力が無く、 コツコツとトレーニングをするしかなかった選手だったことを。

その地道なトレーニングが自分の原点となり大きな成長に繋がったこと。それらを思い出したのです。そう、コツコツ努力していくことがこれからも大切なのです。

私がみた第34回全日本大学女子駅伝

今年の全日本大学女子駅伝。 見どころは、「昨年前人未到の5連覇を達成した立命館大学が6連覇なるか。」でした。

結果は、今季好調の松山大学が初優勝。そして名城大学も面白い存在でした。

レースの前半は優勝候補のチームが、少し出遅れる展開。1区の区間賞は京都産業大学の1年生橋本選手でした。 橋本選手は、体も走りも大きくこれからの活躍が期待できるような走りでした。 2区からも先頭が目まぐるしく変わるレース展開。

1区14位と出遅れた松山大学が後方から猛追。4区の高見沢選手の区間新の走りで先頭を走る名城大学にタスキを渡す時点で2秒差まで追いつきました。

私の母校、立命館大学は前半区間が出遅れましたが、4区の和田選手の好走でいい流れになってきました。

5区は松山大学の中原選手、名城大学の赤坂選手がタスキ受け取り後、並走していましたが中盤の4kmあたりで一気に中原選手が前に出て、どんどんリードを広げていきました。

松山大学と名城大学差は広がるばかり。そして母校の立命館大学は5区で関選手が名城大学をかわし2位に上がってきました。

松山大学の最終区間6区はリオオリンピック3000msc代表の高見澤選手です。 高見澤選手は、リラックスした表情で時には沿道に笑顔で応える余裕もあって、 初優勝へ向けてのビクトリーロードを楽しんでいるように見えました。

松山大学は高見澤選手も区間新の快走で初優勝を飾りました。母校の立命館大学は6連覇ならず、2位でした。

松山大学の創部9年目にしての初優勝。 始めた頃は、部員も定員に満たない中「日本一になりたい」という想いだけでスタートし、今回の初優勝。 これは母校の立命館大学も同じです。私が大学2年生で十倉さんがコーチとして来られた時、私達も同じような想いを持っていたのです。

初優勝を果たした松山大学、最後まで諦めず先頭を追い続けた立命館大学、こんな素晴らしいレースを間近で見られて、ものすごい刺激を受けました。

やはり、私も今、自分がやっていることがまだ、うまく出来なくても諦めてはいけないと心に刻みました。

走ることの楽しさをもっと伝えられるように

今回、日テレさんから第1号車解説のお話をいただき、これまで私は、解説の経験がなく、準備も手探り状態でしたが出来ることはすべてやって、本番に挑みました。

いざやってみると、想像を超える難しさでした。もちろん、もっとよく出来たという悔しさがないわけではありません。

実際、やってみて見えることがたくさんありました。これからマラソンや駅伝シーズンに入ってくる中、「魅力を伝える」という視点でレースを見ることで、私の表現も大きく変わってくるだろうと思いました。

自分でもこれからどういった見方をするのか、どういう表現で人に伝えていくか、楽しみになってきました。また、苦しいイメージのマラソンを楽しくする表現することも考えていきたいです。

まだまだ、やることはたくさんですが、一歩一歩成長出来るよう頑張っていきます。これからも新・加納由理は色々とチャレンジしていこうと思います。是非、応援してくださいね。


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