2020月01年15日
教えて加納さん!!女子の初マラソンに向けてどうすればよいか?
皆さん、こんにちわ。
先日、私の会社でインターンシップをしている大学生の女の子が、
「加納さん、私、初マラソンに挑戦しようと思っているんですが、どうしたらいいですか?」と声をかけてきました。
声をかけてきたのは、女子大生の大野史絵・通称ふみちゃん。
彼女は大学4年生。昨年の夏にインターン生として私のところに来てくれた子です。
挑戦するのは、10月のフルマラソン。
現在は5月。レースまで5ヶ月間あります。
そこで、いろいろと考えた結果、どうせアドバイスするならば、このブログを通して、同じようにチャレンジする人に公開アドバイスしちゃおうという話になり、今回のブログが出来上がりました。
これからフルマラソンを初めてチャレンジしようとする女子ランナーの方にもお役立ていただける内容になっていますので、楽しみにしていてくださいね。
初マラソンに挑戦する大学生のふみちゃんの現状
左が今回マラソンに初挑戦するふみちゃん
さてさて、初チャレンジをすることになったふみちゃん。(写真左)
現在どんな状態であるかを初めにお伝えしていきましょう。
ふみちゃんは、新潟県の大学4年生で、専攻はスポーツ学科。
スポーツビジネスやマネジメントに興味をもって入学したそうです。
高校時代はバスケットボール部に所属していたそうですが、最近は運動しておらず、少しポッチャリしてきたそうです。
そんなふみちゃん、昨年はハーフマラソンに初挑戦。
目標の2時間切りを達成し、1時間59分台でゴール。
その時は、週4〜5回で5〜10km位のランニングをしていたようです。
初マラソンに挑戦する目的は、ただ一つ。
「社会人になるまでに、走って痩せて自分に自信をつけたい」ということ。
初めて走る女子ランナーで、体重を落としたいという理由で走る人は、多いはず。
走りきることも大切ですが、体重をどう落としていくのかもポイントですね。
そんな初級女子にも役に立つアドバイス
マラソンをはじめるきっかけは人それぞれあると思いますが、とても大切なのは、いかに高いモチベーションで練習をしていけるかということです。
モチベーションを上がる私なりのコツをお伝えしたいと思います。
その1、先ずは大会のエントリーを
マラソンもお仕事も、目標設定することが大事ですよね。
辛いことも達成した後の喜びをイメージすると、頑張れますよ。
私は、目標とする大会を決めたら、大会に向けて頑張った練習後、そしてレース後にご褒美を準備しておいたりします。
美味しいスウィーツやお菓子など、頑張ったご褒美を準備しておくことで、もうひと踏ん張りの頑張りも変わってきたりしますよ。
また、一人で参加するより、複数人で参加するとみんなで頑張ろうという雰囲気になり、盛り上がりますよ。
先ずはエントリーから
その2、走りたくなるかわいいウェアやシューズやタイツを揃える
自分のお気に入りのウェアやギア(シューズやタイツなど)を身につけることでテンションが上がって、走る楽しさも倍増しますよ。
最近は、可愛い上に機能性も良いギアもたくさんありますので、選ぶのも楽しくなりそうですよね。
私も未だに、新しいウェアやシューズを下ろす時は、テンション上がります。
今年1月〜3月まで外苑前のN/で開催していました、ハイパフォーマンスウェアC3fit Running Workshopにて
C3fit Running Workshopのレポートはこちら→http://www.goldwin.co.jp/c3fit/running_event/
その3、目標を立てよう
ふみちゃんの目標は4時間切り。
初フルで4時間切りはなかなか高いハードルです。
初めての人だと5〜6時間台からはじめるのもいいと思います。
レースもいきなり本番ではなく、フルマラソンの1カ月前くらいに自分の現状を知るためにハーフマラソンを走ってみてもいいと思います。
サブ4を目指すのであれば1時間45〜50分くらい。
※サブ4とは、4時間切りのこと。
走る距離の目安は、月間150〜多くて200km。毎日走るのは大変ですのでお仕事がある平日は5kmくらい、週末に10〜15km走るのも良いですね。
彼女の場合、体重を減らしたいというのが目標ですが、くれぐれも無理して多く走ってしまうことは禁物です。
あくまで参考ですので、自分の心地よいペースでトレーニングしてみて下さい。
私は現役時代、目標を手帳に書いていました
その4、走る時間を決める
都内であれば、夜でも明るい場所(皇居周辺)もありますので、時間帯を気にせず朝でも夜でも走れます。
ふみちゃんの新潟は、明るい時間帯が良いですね。
朝走るのと夜走るのは、効果が違ってくるのです。
朝は寝起きですので、体が動かない感じはあります。
しかし、朝走ることで、日中の活動力アップの効果があります。
マラソン大会はほぼ、朝スタートですので、大会を見据えて朝走って、体を慣らしていくのも良いですね。
私も現役時代、朝にポイント練習をして体を動かすことに慣らしておいて、大会に向けて調整をしていました。
夜は朝と違って、1日体を動かして体が起きている状態ですので、朝走るよりも体が動きますので楽に走れますよ。
私は、強いトレーニングを入れる時は夕方のタイミングで行うことが多かったです。
練習内容や目的でトレーニングの時間帯を変えるのも、変化があって良いかも知れませんね。
新潟十日町での早朝ラン
その5、まずは走りに慣れるところから始めよう
本番のレースは10月で秋になりますが、42,195kmと言う長丁場ですので、準備が必要になってきます。
5月に入りましたし、これからは暑さとも戦いながら走らなくてはならない時期になってきます。
まだレースまで5カ月ありますので、がっつり走り込むというよりは先ずは走ることに慣れることからですね。
今は、土台作りの時期です。
ふみちゃんなら、走る時間(距離)を少しづつ増やしていく。
起伏(クロスカントリー)があるところを走れたら、筋力強化も一緒に出来るので、更に良いですね。
例えば:
ゆっくりペースで30分ジョギング →40分 →50分 →60分
と少しづつ増やして、1か月でここまで出来るようになったら良いですね。
人によって差はありますし、ペースは違ってきますが、皆共通しているのは長時間体を動かし続けなくてはならないので、動かし続ける土台づくりは必要不可欠になりますね。
走ることに慣れてきたら、今度は100〜200m平坦 or 坂道 (自分のMAXのペースの7〜8割位のスピード)の流しを入れてみるのもいいですよ。
こういった刺激を加えることで、また走りのレベルアップも図れますのでまた、走るのも楽しくなってきますよ。
仲間と一緒にエントリーをして、モチベーションをあげるのもひとつの手ですね
その6、無理は禁物、ケガに注意しましょう
人間、頑張る生き物ですので、一度やりだしたら楽しくなってついつい頑張り過ぎることが多くなります。
私は、お仕事でたくさんの市民ランナーさんの指導をします。
ランニングクリニックでも市民ランナーさんとお話をさせていただくのですが、多くの方が脚のどこかに不安を抱えながら走られている方が多いようです。
目標タイムや目標の大会があって、それに向けて走っていると、ついつい練習しすぎてしまうのですよね。
中学、高校生くらいまでなら、一晩寝たら疲労は回復していたのですが、年齢を重ねれば重ねるほど回復するには時間がかかってきます。
私の経験上、大会当日ベストコンディションで走りたいのであれば、少し足りないと思うくらいの練習のほうが走れてしまった記憶があります。
逆に、自分の成功したレースと比べて無理して練習してしまった時は、怪我をしてしまいストレスで疲労感も半端ないものとなりました。
折角練習したところで、怪我をしてしまうのはもったいないことです。程よく休養も入れながら自分の体の声に耳を傾けることも大切ですね。
その7、減量と走りについて
「減量したいから、ランニングをはじめました。」という話はよく聞きますよね。
今回のふみちゃんも「マラソンで減量して、自分に自信をつけたい。」と言ったような目標があります。
私も、現役時代ウェイトコントロールには苦しめられました。
意識的にフリーで走るジョギングの量を増やしたり、食事の量を減らしたりして減量したこともありました。
心の中で常に「体重を増やしてはいけない。」と言う感情が叩き込まれていたせいか、自然と食べる量や食べるものに気をつける習慣が身についていました。
しかし、常に減量を意識するあまり、ストレスで体重が逆に落ちにくくなっていたこともありました。
引退後は、そこまで意識をしていないせいか体重の増減はほぼなくなりました。 ストレスがなくなったからだと思います。
人によっては、1ヶ月で5kg減、3kg減など目標をあげたりすることもあるかと思いますが、無理のない減量をしましょう。
急激な減量は、筋肉や体に掛かる負担が大きいです。
間違いなく、貧血や怪我のリスクも高くなってきます。
減量のペースは、1カ月に1kg減量が理想です。
1カ月で1kgの減量ペースは、物足りなく感じるかもしれませんが、3ヶ月後には3kg、5カ月後には5kgかなり走りや見た目も変わってきますので、根気強く頑張りましょう。
減量中も食事はしっかりとりましょう
目標達成の秘訣は、楽しんでやることにあり
ここまでマラソン挑戦に向けて、ふみちゃんへのアドバイスを中心に私なりの考えを書かせていただきました。
走り始めるとこれまで見えなかったものが色々見えてきて楽しくなってきますよ。
例えば、走ることによってエネルギーを使いますので、体が健康的になり、ご飯やお酒が今までよりも美味しく感じます。
食べ物の好みも変わって健康的になっていく自分が実感出来るのもうれしいですよね。
マラソンは、ただ前に走るだけの単純なスポーツなのですが、10km、20km、30km、40km、42,195kmとレース中の精神状態はどんどん変わってきます。
私も、マラソンという競技を通して、人としての成長、人との関わりや、責任感など色んな体験をしてきました。
マラソンは、自分を成長させてくれる競技といって間違いないくらい素晴らしいスポーツだと思っています。
マラソンを通して、多くのランナーが楽しみながら目標達成してくれることを望んでいます。
新潟・十日町の星峠の棚田をバックに
ふみちゃんが10月に目標を達成し、喜ぶ姿が楽しみですね!!